お医者さんのためのマニュアル??
ちょっと前のことなんだけど、日本医師会が『児童虐待の早期発見と防止マニュアル』という医師のためのマニュアルを作ったというニュースがあった。
医師が児童虐待を確認した場合、児童相談所に通告することが義務付けられてるけど「虐待か事故か判断が難しい」っていう先生方の声に応じてこのマニュアルが作られたらしい。
マニュアルでは、レントゲン写真なども掲載して虐待の事例を紹介し、速やかな通報を促しているとのこと。
このニュースを見て「いや〜! 素晴らしい!! 虐待を客観的に判断する指針ができたんだもんなぁ!!」って、そう思う人がほとんど、いや、そんなことすらも思わない人の方が多いのかなぁ(・-・)
僕は盲学校卒業以来15年間鍼師として病院に勤務していた。
僕が学んだ漢方医学では、まず患者の顔色・声・臭い・皮膚の状態・脈状などetc.術者の五感を最大限に生かして、患者の病状を把握することから始める。
沢山の経験を積んだ大先輩などは声を聞いただけで「この人は腎臓が悪い」などと言い当ててしまうほど!!
まぁそこまでとは言わないまでも、僕達が命を任せるお医者さんは、こと体に関しては、絶対的な存在であってほしいって思うよね。
もちろん傲慢になってはいけないと思うけど、自分の経験や技量には自信を持ってほしいし、自信を持てるだけの経験を積んで、技量を身に付けてほしいよね!!
大学のインターンも良いけど、例えば田舎町で長年開業医を営んでる老先生に弟子入りして、最新検査機器やマニュアルの無い世界で医を志す人間としての感性を磨くことも、とっても大切だと僕は思うけどね。
ごめん、もうちょっとだけはっきり言わせてもらっていい?!!
あんたら医者やろう??
俺らとは違って、体のことに関してはプロやろう??
事故か虐待かくらい、見て分かれよ!!
「こんな場合は虐待が疑われるので、速やかに通報してください」なんて、そんなマニュアルに従うだけやったら医者じゃなくても誰でもできるやん!!( 失礼いたしました<(_ _)> )
それとこの件でもう一つ気になったのが、またまた報道の問題。
NHKのニュースでは、マニュアルの内容の1部を拾い出して「全身に青あざがあるなどの虐待が疑われる所見を確認した場合、医師は速やかに通報するように促している」と伝えた。
またまた僕は、報道について自己解決できないジレンマに陥った。
「正確な情報を伝えるために報道することは大切。 だけど、こんなことまで報道してしまったら、虐待発覚を恐れて通院せず、助かるはずの命が失われてしまうことってないんだろうか??」
誰かの意志によって情報がコントロールされることは、とっても恐ろしいことなんだけど、たとえば誘拐事件などでは「なお、私どもでは、被害者の身の安全を最優先に考え、これまで報道を自粛しておりました」ってことはよくあるよね。
どうすればいいかなんて僕にもわからないけど、もう少しみんなニュース・報道に敏感になってほしいって気がするな……
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